8月の夢

歌詞

闇に輝く光より 振り向いた君の
笑顔が胸に焼きついた 8月の夜

2ヶ月がかりだったね 色とりどりのコードを
イライラとしながら 組み合わせたりほどいたり
何もしないでいても 汗が噴き出す季節に
なにをやってるの 自分たちであきれていた

帰り道 長い坂道 みんなで歩く
一休み 冷たい缶 おでこに当てた
探し集めたガラクタたちがつながり始める

海もプールも行けないと 落ち込んだ夏が
今もキラキラ輝いて 胸の中にいるよ
またみんなでやりたいねって 丸くなって話す
疲れた顔も同じだった 片づけの後

誰が言い出したのかな 体育館の天井に
みんなが腰抜かす 大きな花火作りたい

喧嘩した 許し合うだけ余裕がなくて
言葉より ベニヤ運ぶ腕を信じた
バラバラだった思いがいつかひとつになってく

トラブルたちを蹴っ飛ばし はしご・トンカチ・ロープ
暗幕なんていつのまに いらなくなった夜
じゃんけん勝ち抜いた君が スイッチを押せば
まるで奇蹟のように 輝いた夢

共に過ごした人だけが 分かち合える思い
同じ汗と同じ涙 抱きしめてた季節
闇に輝く光より 振り向いた君の
笑顔がとてもまぶしかった 8月の夜

あれこれ

 作った日は珍しく明確で2000年10月17日です。もともとは特に何かのための作ったという歌ではなくて、高校の文化祭のことなんかを考えているうちに、トンカチで釘を叩いたりみんなでガヤガヤやっている声がリズムに感じてきて、気がついたらこんな曲になっていました。
 実際に体育館の天井に花火を作ったことはありません。しかし、風船を落としたり吊ったりステンドグラスを飾ったりシャボン玉飛ばしたり電光掲示板作ったり、とにかく僕や僕の(高校生であった)仲間たちにとって、体育館というのは体育をやる場所ではなく、イベント会場でありライブハウスであり夢の工場でした。みんなで知恵を汗を出し合って作ったイベントが光を放ち大歓声が僕の仲間たちを包み込む瞬間、それが僕の生きがいの1つでした。そんなことをごく一部でもこの歌に込めたいと思いました。
 なんで8月かというと、そのころに働いていた職場では文化祭が9月にあったからです。だから8月は準備をしてきたたくさんのものを組み合わせて、ワクワクドキドキしながら本番に向けて形を作っていく時期でした。文化祭も演劇もみんなそうでした。8月の夢を9月の現実にするために、僕らは毎日毎日何かを分かち合っていたのだと思います。
 予餞会(3年生を送る会)で一度仲間と一緒に歌ったことがあります。その時卒業していった3年生は、2年生の時の文化祭で体育館に大きな提灯を飾りました。初公開のこの歌は、花火の代わりに提灯を織り込んだ歌詞になりました。2023-02-10

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