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SAKAI KAZUNARI
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ラ・マンチャの男 - goo 映画

最初に断っておくけど,この映画版は必ずしも名作ではない。などと書き始めなければならないのは,第1に舞台版が心が震えるような感動的な名作であるからであり,第2に映画版には映画ならではのプラス面がなく,単に舞台ならではの良さを取り去っただけだからだ。ただし,それでもなお僕にとってはきわめて感動的ですばらしい物語であることは確かである。

「ドン・キホーテ」の作者であるセルバンテスが,教会を侮辱した罪で投獄され、宗教裁判までの間地下牢の中の囚人たちと劇「ドン・キホーテ」を演じる,という趣向そのものが,きわめて演劇的である。そしてその趣向自体が,「現実と夢」というリアルで重いテーマをくっきりと浮きだたせている。映画でも,芝居の道具を使って囚人たちが馬を演じるあたりまではその気分がある。だが,映画であるのをよいことに、リアルな実写版の風車を出してきたのでは,巨人と戦うドン・キホーテの思いに共感をすることが難しくなってしまう。

そういった意味で,映画と舞台の表現の違いを考えさせられてしまうのは確かだ。たとえば「コーラスライン」という映画が,ごく限られたシーンを除いて回想シーンを使わず,舞台版と同じホールの中で物語を進めていくのとは対照的である。

それでもなお,このミュージカルが訴えてくるテーマは力強く伝わってくる。ラスト,傷ついた主人公にむかってヒロインが訴えかけるシーンには,やはり感動させられてしまう。ふわっとした余韻を残す劇中劇「ドン・キホーテ」のラストも,力強い「ラ・マンチャの男」のラストもいい。台本の力だと思う。

映画としては名作とは言えない。映画を見るたびに,舞台版が見たくてたまらなくなる。でも,こういう形でこの物語が形になっているのはやはりうれしい。それほど僕にとっては,きわめて感動的ですばらしい物語なのだ。


Tag: アーサー・ヒラー ピーター・オトゥール ソフィア・ローレン ジェームズ・ココ ハリー・アンドリュース ブライアン・ブレッスド



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初版日時: 2011-09-27 (火) 19:40:46
最終更新: 2011-09-27 (火) 19:45:09 (JST) (2304d) by KAZU
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