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SAKAI KAZUNARI
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KAZU さんの日記

2019
7月 29
(月)
16:58
村上春樹「騎士団長殺し」大変おもしろくはあるのだが、そろそろ別の肌合いの村上作品を読みたくなってきた気がする。
カテゴリー  本・CD・DVD
本文
 やっと手に取った。個人的には、いろんな意味でちょっと敷居が高くなっている村上春樹の長編である。

 読み進んでいくうちに、デジャブのようなものを次々と感じ、そのうちに「これはわざとだな」と感じた。以前の作品のモチーフを意図的に使いながら、それに別の意味合いを持たせようとしている感じがした。主人公の造形が、今までの作品とちょっとだけ肌触りが違うことも、その「別の意味合い」という感じを後押ししていた。

 結局その「別の意味合い」というのは、物語の最後までつきあうと、その帰着点にあるように思う。こういう結末を迎える物語は、今まで作者はあまり書いていなかったのではないだろうか。良い意味で、「大人だなあ」と率直な印象を持った。そして、その結末が、今の僕にはすとんと胸に落ちた。ただ、主人公以外の人物については、全然「収まるところに収まった」という感じはしないし、まだ謎が残っている感じがしなくもない。でも、まあ、それはそれでいいのだろう。

 個人的には、日常が少しずつゆがんでいく第1部の方がおもしろかった。作者の美術家としての仕事ぶりを、例によって独特の比喩表現を使いながら、比較的淡々と書いていくあたりが、特に興味深かった。

 考えてみれば、主人公だって大変な才能に恵まれているわけだし、どの登場人物も比較的「優雅な」勝ち組人生を送っていると言えなくもないと思う。時代を変えた「高等遊民」物語なのかなとちらりと感じる。もちろん村上春樹には村上春樹が書くべき物語があり、僕はそれを確かに楽しんでいるのだけど、心のどこかで、別の物語を村上春樹の心を通して読みたい気持ちを持ってしまった。

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