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SAKAI KAZUNARI
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KAZU さんの日記

2019
3月 20
(水)
23:58
高木彬光「白昼の死角」ある意味全く救いがないが、それでも魅力的な悪漢小説。さらりと描かれる個性的な女性たちが切ない。
カテゴリー  本・CD・DVD
本文
犯罪小説の傑作。経済犯罪の話がほとんどで、作品が作られた時代を反映して、戦後間も無くを舞台にしているから、どちらかといえば馴染みのない言葉や概念が飛び交うのだが、そんなことは気にならなくなるくらい、描かれている犯罪が力を持って迫ってくる。主人公は頭脳明晰で度胸がある若者で、最初のうちは多少なりとも共感できる要素があるのだが、あれよあれよという間に高く飛び立ってしまって、こちらはあんぐり口を開けて追いかけていくばかりになっていく。法の盲点をつき、人を人とも思わないような感覚で被害者や共犯者を操っていく主人公は、極めて危険な怪物である。
登場人物としては、脇を固める男女や敵側である警察の人間の方が、ある種の弱さがあって心を惹かれるものがある。主人公から非道に扱われる女性たちの健気さ、弱さ、たくましさが逆に行間から伝わってくる。
どちらかといえば淡々と書かれている文章なのだが、描かれている事件ひとつひとつが興味深く、一気に読むことができた。古い本ではあるが、時代を超えて魅力が薄れない迫力のある作品だと思う。最後まで読んでも、すっきりするものはひとつもないのだが。

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