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SAKAI KAZUNARI
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KAZU さんの日記

2016
12月 19
(月)
22:13
東野圭吾「天空の蜂」 腕のいい職人の手でつくられたサービス満点の一冊。でも、時の流れは残酷。今読めば、肝心な部分で不満が残ってしまう。
カテゴリー  本・CD・DVD
本文
 よく出来た物語だと思う。一気に読めたし、おもしろかった。豪華なフルコースとは言わないけど、職人が丁寧につくった定食を堪能したような気分である。

 しかし、傑作かと言われれば少し不満が残る。様々な要素がこれでもかと言うほど盛りこまれていて、サービス満点なのだが、そのそれぞれの要素がうまく結びついていない嫌いがある。たとえば、犯人にとって最大のアクシデントの部分は、小説中盤で大きな盛り上がりを見せるのだけど、それで終わってしまっている気がしてならない。それぞれの要素は、とても見事に小説を盛り上げてくれているのだが。

 ちなみに、僕が一番気に入ったのは、地道な警察小説の部分である。「ジャッカルの日」のように、刑事の地道な捜査とひらめきが、天才肌の犯人を追い詰めていく様はわくわくする。派手な要素がたくさんある小説だけど、僕にはそこが一番心に残った。

 やはり、小説のプロットそのもの、特に犯人の動機に表れる部分は、この小説の「肝」であろう。この小説が書かれた時期を考えると、作者の目の付けどころに感嘆する。その一方で、今となっては、どうしても物足りなさを感じざるを得ない。この物語で描かれた以上のことが、大自然という遙かに大きな犯人の手で、実行されてしまったからだ。そして、そこで暴かれた人間たちの顛末は、この小説の範囲を遙かに超えていた。(不謹慎な表現であればお詫びする)

 先日映画化もされたようだが、そのあたりをどのような問題意識をもって蘇らせたのか、気になるところである。

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