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SAKAI KAZUNARI
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KAZU さんの日記

2014
3月 24
(月)
22:05
岡嶋二人「99%の誘拐」お見事としか言い様がない傑作サスペンス。ただ誘拐ものの宿命で、感情移入の方向性が分からなくなる。
カテゴリー  本・CD・DVD
本文
お見事としかいいようがない、鮮やかな作品。誘拐ものというのは、煎じ詰めれば幾つかのパターンにおさまってしまうと思っていたけれど、こんな作品を読むと、本当にいろいろなことができるのだなと驚いてしまう。

2つの誘拐事件が描かれているが、僕には、プロローグ的に使われる最初のもののほうが興味深かった。流れも面白かったし、結末も意外性があった。また、解決にいたる手がかりがぽんと投げ出されている感じも、本格ミステリの匂いを感じさせてくれていると思う。

それに比べれば、もうひとつの方はやや技術的なものに寄りかかりすぎている風がある。また、あまりにも計画が繊細過ぎて、結局これはムリでしょうと読みながら思ってしまった。これなら、計画が思わぬことでほころびていくような物語のネタにしたほうが説得力があったように思う。

とは言え、後者だってすばらしいトリックと発想の連続で、犯人の立場から読むからいいものの、捜査側の視点だけから物語を追っていたら、すごいサプライズがラストにあったはず。また、作品としての魅力は個々の事件にあるのではなく、ふたつの誘拐事件の結びつきにあるわけで、比べてどうこういうのは意味がないのだろうと思う。

というわけで誘拐ものとしてはまさに傑作。ただし、そもそも誘拐というのは弱いものをもてあそぶ極めて卑劣な犯罪だ。どんなに飾りをつけたとしても犯人に感情移入していけないのが最大の欠点だと思う。

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