NeverLand Musical Factory
SAKAI KAZUNARI
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with BACCHUS - 芝居作りのノウハウカテゴリのエントリ

充実した稽古のために

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 稽古方法
執筆 : 
KAZU 2009-3-28 18:23
 演劇の稽古を進める上で、何が大切なのかをざっと確認をしておこう。

 まずは、それぞれの稽古についてきちんと考えることだ。僕らのやっている基礎練習は先輩たちの残してくれた音楽に合わせて気持ちよく進んでいくけど、なぜ音楽が流れるのか考えてみたことがあるだろうか。たくさんの理由があるのだけれど、たとえば「テンポアップをさせない」のも理由のひとつだ。腹筋をするにしてもエアロビをするにしても、ある程度のテンポを保つことで効果が上がる面がたくさんある。せっかく音楽が流しているのだから、そのねらいをきちんと押さえた上で、そのねらいがきちんと実現できるように意識をしなければならない。

 それはたとえばある場面の稽古をするときだって同じだ。ざくっと流しながら感情の変化を感じ取るための稽古なのか、流れを犠牲にしても細かいひとつひとつをチェックしていくのか。最終的な目標は同じであるかもしれないが、それぞれの稽古の段階で何を重視していくのかをきちんと考えなければ、能率のいい充実した稽古をするのは難しい。

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スタッフの基礎

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » スタッフの精神
執筆 : 
KAZU 2009-3-24 11:14
 先日も書いたように、役者にとって基礎的な技術というのはとても重要なものであり、その基礎の上にさまざまな演技などが成立している。そして、その基礎の部分を揺るぎないものにしていくのが基礎練習であり、それをおろそかにしていると、何かをやろうと思ってもそれが出来ない、という悲しい状態になってしまう。たとえばそれは、声の出し方であったり、体の動かし方であったりするわけだ(たぶんもっといろいろなことを含めていい)。

 スタッフについても同じことがいえるのではないかと思う。最小限わかっているべきこととか、出来なければならないこととかがあって、それ抜きで先に進めば、何もかもがらがらと崩れてしまうような基礎というものが。

 たとえば装置の仕事であれば、角材とベニヤ板をしっかりと固定できるだけの釘の打ち方とか、まっすぐにベニヤ板を切るとか、そういうことはやっぱり出来てほしいと思う。技術的なことだけではないけどね。そういうものがわかっていないまま装置を考えたりすると、なんだか非現実的なイメージと瓦礫の山が出来るような気がする。

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本日の活動計画

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 練習の計画
執筆 : 
KAZU 2009-3-21 8:45
 毎日の稽古の前に、その日の活動計画を連絡しに来てくれるのは、顧問としてはとても安心できることである。顧問が行ったら活動が始まり、顧問の言うとおり活動が進んでいき、顧問の指示で活動が終わるような部活動ならそういうことは必要ないかもしれない。顧問ではなく監督やコーチやOBでもそれは同じだ。そういう団体がいけないと言うつもりはない。ただ、僕の考え方とは違う。メンバーが活動の主体である団体であるからこそ、自分たちが何をやるのかを決めるのもまたメンバーでなければならない、というのが顧問である僕の考え方である。

 だから、ある程度失敗というのはあってもいいのだと思っている。みんなで、あるいはみんなから任された人が計画を立て、その通りやってみたら今ひとつよくなかった、ということがあっていい。団体や個人はそういうふうにして成長していくものだからだし、そういう試行錯誤も大げさに言えば「教育」なんだと思う。しかし、そういう考えで活動して行くには、ひとつ前提となることがある。

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基礎練習の役割

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 役者の鍛錬
執筆 : 
KAZU 2009-3-17 13:46
 役者がやる基礎練習というのは、大きく言ってふたつの役割がある。

 ひとつは、今取り組んでいる芝居の稽古に入る前のアップという役割だ。プロの劇団であれば、そういう準備は各役者の責任ととらえ、「稽古が始まる前に準備をしておくのは当然だ」と言うことで、劇団全体としては基礎練習の時間をとらない場合もある。考え方としては正しいのかもしれないけれど、少なくとも僕らのやっているレベルでは、そんな偉そうなことは言えない。実際問題として、高校生である部員たちがしっかりそういう準備をするのは、結局「同じ時間」「同じ場所」になるのだから、一緒にやった方がいいってことになるのだろう。

 もちろん、全員が一緒にアップをするというのは単に便法の問題だけではない。技術的なアドバイスといったこともあるが、なによりもまず精神的な一体感や高揚感のようなものが大切であると思う。みんなの同じ汗をかくことで生まれてくるものは確かにある。だからこそ、僕らは今取り組んでいる芝居のスタッフもキャストも一緒になって基礎練習に汗を流すのだと思う。もちろん、それだけが理由ではないけどね。

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 「どうやったら演技がうまくなるのですか」と真っ正面から聞かれて、思わず絶句してしまった。それは「どうやったら頭がよくなるんですか」とか「世界を平和にするためにはどうしたらいいですか」とかと同じくらい、でっかくて曖昧な質問だからである。それに答えるためだけに膨大な数の本が出版され、天才から凡才まで、数え切れないほどの人が探し求め続けて答えが見つからず、仮に見つけたとしても他に伝えることがきわめて難しいたぐいの質問だからである。

 だから当然、僕がその答えを知っているわけでも、まして教えてあげることが出来るわけでもないんだけど、頭に思い浮かぶことをちょっと書いておきたいと思う。個人的な考えであって客観的真実とはかぎらないので念のため。

 演技をめぐって「役になりきる」なんて言葉が時々使われるけど、僕はその言葉にあまりとらわれる必要はないと思う。というより、「役になりきる」なんていうのは基本的にはあり得ないと思うし、目標にするべきではないとさえ思っている。極論すれば、殺人者になりきった役者は人を殺さなければならない。ありえない。役者は「登場人物を演じる」のであり「登場人物になる」のではない。もっとも、「登場人物が役者に乗り移った」としか言いようがないような状況が存在するのは確かである。役者本人の主観としても、見ている人が持つ印象としても。

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自分だけの台本

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 台本を読む
執筆 : 
KAZU 2009-3-12 10:25
 君劇版の台本が完成した。といっても、テキストレジはほとんどしていないから、台本の体裁(というのかな)がいつもの君劇の形になっただけである。だが、この「いつもの君劇の形」がけっこう大切なのだと僕は思ってる。

 たぶん10年近く同じような体裁で台本を作っていると思うのだけど、この形というのは何となくできたものではない。僕自身もそれなりに考えてきたし、いくつかの参考書や他の団体の台本形式も参考にしたし、もちろん今までの部員の意見もたくさん参考にしている。たとえば…

 ページの文字は大きめで、閉じた時に(中央ではなく)外側に来るようになっている。各ページの上隅には、やはり外側に来るように、場面が「第1場」というように印刷されている。これらは、稽古などの中で必要なページをすぐに開けるようにするためだ。

 各ページ上の反対側には、日付が印刷されている。これは、台本が改訂された日付である。特にオリジナルの台本だったりすると、多い時には本番までに10回近く書き直される。混乱がないようにということで、常にこれも書いてあるはずだ。時には、1ページだけ差し替えられる、なんてこともあるからね。

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演出プランをさぐる

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 役者の鍛錬
執筆 : 
KAZU 2009-3-2 12:12
 試験前最後の日の稽古は、ざっくりとした演出プランとざっとした動きだけが示されたあとの、役者だけの稽古になった。悪いことではないのかな、と言う気がする。「指示を受ける」のと「指示通り動けるようになる」の間にはずいぶん長い距離があるし、その距離を埋めるというのは理由のひとつだけど、もちろんそれが全部ではない。

 演出というのは非常に幅の広い営みで、結果的には舞台の上にのるすべてのことを決定していかなければならない。しかしその「決定する」というのは、必ずしも何もかも自分で0から創るということを意味しているわけではない。芝居作りは共同作業であり、そういう意味合いも含めて、むしろ誰かが生み出したものを承認するということのほうが多いこともあるし、ぼくはそれでいいと思う。

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誰が決める?

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 衣装の話
執筆 : 
KAZU 2009-2-26 7:56
 衣装は誰が決めるのかと言えば、団体によっても作品によってもいろいろだと思う。最終的に舞台全体の責任を持つのは演出家だろうから、そういう意味で「演出担当者が決める」というのが基本の考え方だとは思うのだけど、それは基本であり、たとえば最終的にうなずくのは演出担当者であるにしても、そこまでの過程はさまざまだ。特に一番最初の部分で、誰から口火を切っていくのかというのは、決まったやり方はないのではないかと思う。

 今述べたような演出担当者というのを片方の端っこに置くとすれば、反対側の端っこには、実際にその衣装を身につける役者がいる。そしてその間に、衣装担当のスタッフ(以降「衣装さん」と呼ぶ)や美術担当のスタッフ(以降「美術さん」)がいたりする。

 美術さんというのは僕らの団体ではあまり使わない言葉だけど、舞台全体の美術の部分をつかさどる仕事を言う。大道具係とか装置担当という代わりにこの言葉を使うこともあるのだけど、本来はもっと広く、小道具や衣装なども含めて言う言葉らしい。舞台を全体としてみるなら、何らかの形で統一したイメージが必要だ。十二単衣を着た役者が西洋宮殿の中でこたつに入り中華料理の皿ででサイダーを飲むような芝居は、かなり特殊な演出といえるんじゃないかな。そういう統一した何かに当たるものが美術で、それを全体として管轄するのが美術さん。その下に大道具さんとか小道具さんとか衣装さんとかが所属するイメージだ。

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役者だけにできること

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2009-2-24 12:18
 昔々、ぼくが演劇というものに首を突っ込みかけた頃知り合った演出家さんがいた。その頃僕らの周りではあんまり演出というものが意識的に行われていなくて、みんなでわいわいと「こうやったほうがいいんじゃないかな」なんて盛り上がりながら劇を作っている、という状況だった。まあそれもまた悪くないものだけど、何となく物足りない部分もあってあれこれ調べているうちに、「演出」というものに興味を持つようになっていた、なんて時期だ。

 その演出家(たぶんプロではなく、仲間の中でそういう役割をしていた人だと思うけど)は、基本的に動きしか指示しなかった。動きと言うよりも、ポイントポイントでの人間の配置だけを指示するという感じであった。たとえば、「この台詞を話し始める時には、君はここにいてあっちを向いていて、あなたはここに座ってうつむいていて。あ、君はあそこで前を向いている。で、その台詞が終わる時には君はあそこにいて、あなたはそのまま。君は同じ場所で前を向く。わかった?じゃあやってみよう」みたいな感じである。なんというか、演出家の頭の中に要所要所での静止画があって、それを次々と示しながら芝居を進めていく感じだ。

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 「わかる」というのはどういうことだろう。まだ学生(あるいは生徒)だった頃、「人に教えられるようになって初めてわかったといえるのだ」と言われたことがある。確か数学か何かの勉強に関する話で、だから一番いい勉強方法の1つは、自分がわかっていることを誰かに教えることだと言う。

 だまされたと思ってやってみると、自分で「わかっている」と思うことは、実は案外いい加減なことが多くて、単に「わかったつもり」になっているだけだったいうことがたくさんあった。それに気がついただけでも意味があったと思うのだが、中途半端な理解しかしていない人間に,まるで押しつけるようにして教えられる方は迷惑だっただろう。

 これは、数学だけじゃなくて、いろいろなことに当てはまる。「わかる」というのは「他人に教えることができる」ということである。そうでないのは「わかったつもり」なのだ。ところが、そう考えると、「わかる」という状態は、あんがい狭いものであることにも気づく。

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with BACCHUS とは

高校演劇部の顧問として、部員に向けて書いた「演劇部便り」です。演劇づくりに関するマニュアル的なものから組織作りのようなこと、個人的な想いを書いたものまで内容はさまざまです。一応ジャンル分けをしていますが、特定の項目についてお知りになりたいときには、単語で検索をしていただいた方が、興味ある情報を見つけやすいかもしれません。

2期に分かれています。第1期は2002年9月から2009年3月まで。少しでも高いところに登ろうと必死で自らを鍛えていた演劇部でした。「with BACCHUS」の内容もわりあいハードで、量もとても多いです。第2期は2013年から書き始め現在進行形です。動き始めたばかりの演劇部、演劇初心者がほとんどの部員たちにわかりやすいように書いているつもりです。

質問や感想などのコメントをお待ちしています。

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