NeverLand Musical Factory
SAKAI KAZUNARI
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with BACCHUS - 演出カテゴリのエントリ

役者だけにできること

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2009-2-24 12:18
 昔々、ぼくが演劇というものに首を突っ込みかけた頃知り合った演出家さんがいた。その頃僕らの周りではあんまり演出というものが意識的に行われていなくて、みんなでわいわいと「こうやったほうがいいんじゃないかな」なんて盛り上がりながら劇を作っている、という状況だった。まあそれもまた悪くないものだけど、何となく物足りない部分もあってあれこれ調べているうちに、「演出」というものに興味を持つようになっていた、なんて時期だ。

 その演出家(たぶんプロではなく、仲間の中でそういう役割をしていた人だと思うけど)は、基本的に動きしか指示しなかった。動きと言うよりも、ポイントポイントでの人間の配置だけを指示するという感じであった。たとえば、「この台詞を話し始める時には、君はここにいてあっちを向いていて、あなたはここに座ってうつむいていて。あ、君はあそこで前を向いている。で、その台詞が終わる時には君はあそこにいて、あなたはそのまま。君は同じ場所で前を向く。わかった?じゃあやってみよう」みたいな感じである。なんというか、演出家の頭の中に要所要所での静止画があって、それを次々と示しながら芝居を進めていく感じだ。

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重なってる

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第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2008-7-7 9:37
 一様ではない観客からの見え方に配慮し、様々な場所から芝居を見ながら稽古を進めていくとしよう。うちの稽古の場合は、1人が移動しながら何度も繰り返して稽古をするよりも、複数の人間がいろいろな場所から稽古を見て意見を言うことが多いけれど、まあ同じような効果を期待するとしよう。そこでよく出てくる言葉は「重なって見えなくなっているので、立ち位置に気をつけて」という言葉である。

 確かに2人の人物が会話をしているときに、観客の目にはいるのがそのうち1人の背中だけ、というのはどうかと思う。やっぱり目の前で会話が進行していれば、どんな顔で語りどんな表情で聴いているかを観客はみたいと思うものだし、だからこそ役者だっていろいろ工夫し努力もするのだ。

 それでもあえて言うなら、重なって見えないと言うそのこと自体がまずいわけではないのだ。大事なのは、全体として「伝えたいと意図していること」が伝わるかであり、視力検査と同じような意味で「見える」ことではない。演劇においては「見せないこと」すら伝えるための重要な手段となることは以前書いたとおりである。

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100通りの見え方

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第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2008-7-6 9:21
 人の目とその人が見ているものを直線で結ぶとしよう。僕という1人の人間しか客席にいなければ、その直線は常に1本以下である。目をつぶれば直線は消えてしまうだろうけど、どんなに客席を動き回っても、同時に2カ所から見ることはできない。また、特殊な訓練をすれば別かもしれないが、基本的には同時にふたつの場所を見るのも難しいはずだ。見る範囲を広げることはできるかもしれないけど、それにしても注目して「観る」ことができる範囲というのは案外少ないものだ。だから、もし観客が1人であれば、「見せる」「見せない」というのはわりあいコントロールしやすいのである。

 しかし、実際問題として観客が1人の上演というのは寂しいものだ。複数の観客がいれば上記の直線は何本にもなる。観客が増えれば増えるほど直線の数も増える。おそらくそれらの直線は、どれも同じものではないはずだ。観客は同じ場所に積み重なっているわけではないから、直線の出発点(観客の目)の位置はそれぞれ異なる。出発点が違えば直線の長さだって違うかもしれない。大きな劇場であれば、前の方に座るのと後ろの方に座るのとでは、まったく見え方が違ってくる。また直線の終着点もそれぞれ異なるだろう。2人の人物が会話している場面でどちらの人を見ているかということならまだわかりやすいが、予想外のところを一所懸命観ているお客さんも案外多いのだ。

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観客の視線を意識する

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2008-7-4 18:36
 今回のように小屋を造るところから始める場合はなおさらそうなのだが、演劇が人に観てもらって初めて成立するものである以上、舞台で行われることがどのように観客から見えるのかは常に意識されていなければならない。それを考えない演劇は、食べる人が誰もいない料理同様、作る人の自己満足にすぎないと僕は思う。

 どのように見えるか、つまり観客の視線を意識するというのは、芝居づくりのあらゆる側面で常に行われなければならないことだ。たとえば、よく言われる基本中の基本だけど、「役者は観客に背を向けてはいけない」というものがある。人間の場合、その表情などがより強く現れるのは身体の前方、特に顔面だからである。だからホリゾントに向かって立つと少し落ち着かない気分になるのであり、舞台の上で食卓を囲む家族(を演じる役者たち)はコの字型に座るのであり、上手向きから下手向きに振り返るときには右回りをするのである。

 もっとも、演劇を考えるときの「見せる」というのは、実は「見せない」ことも含んでいる。実用的な意味でいうならば、「見えないこと」は見えないことでしかない。何かの陰に隠れて見えない信号機は、無用というよりむしろ有害なものだろう。しかし(振りかぶって言うなら)芸術においては、「見えないこと」は「無を見ること」であり、「無を見ること」は「無限を見ること」につながり得るのである。それは「見る」という行為を前提とした芸術のあり方と大いに関わっているし、それは「聞く」ことを前提とし音楽における「静寂」の意味とおもしろい関係にあるのだけど、まあ今回それを詳しく書くのはやめておく。

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約束事

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第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2007-4-4 10:02
 演劇が上演される時、舞台にはさまざまな約束事がある。仕込みの時に舞台上で走ってはいけませんよ、という約束事ではなくて、観客と上演する側の間で暗黙のうちに了解されているはずのルールのようなものである。

 ミュージカルを観ていて「人が突然踊り出したり歌い出したりするのは変だ」という人がいる。好みの問題もあるし、実際に作り手がたいした世界を作っていないと言うこともあるだろう。しかし、ミュージカルという様式に様式の中で、登場人物が歌ったり踊ったり、それ以前にどこからともなく伴奏が流れてくるのは、それを不自然とはしないという約束事があるからだ。だから本質的な部分でそのルールを了解してくれないと、ミュージカルというジャンルが成立しない。それはたとえばサッカーを見ていて、「手でボールに触れないのは不自然で変だ」というのと同じことである。

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伏線のはりかた

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2007-3-30 8:45
 40分間しょぼくれたおじいさんであった人が、最後に天下の副将軍であることが明らかになったとしたら、まあそりゃ「お約束」だから拍手喝采をするとは思うけれど、あまりにも完璧に「しょぼくれたおじいさん」を演じられていたら、全くなんの説明もなくそれがいきなり「天下の副将軍」になったら、はじめてそういう筋書きを観たら、やっぱり違和感を感じ、「無理矢理だ」「ご都合主義だ」と思うような気がする。

 そうならないためには、彼が「しょぼくれたおじいさん」でいる時に、正体を示すような情報を観客に渡しておく。それが「伏線」である。観客の立場から逆の言い方をすれば、振り返ってみたときに「なるほど、だからあのときこんなことをしたんだな」と思うようなものだ。絶対になければいけないわけではないけど、うまく使うとなかなかいい効果を上げることができる。また、役者が自分の役を考える上でも、人間としての統一性を考えるいい手がかりになる。人間像とか、物語を作る因果関係というのは、それほど大きく変わるわけではない、という常識のようなものが、結果的に「伏線」を生み出すことが多いからである。

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時間軸に沿った情報提示

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2007-3-28 14:36
 もう「昔の映画」という感じだろうから見たことがある人はいないかもしれないけど、「ジョーズ」「エイリアン」という映画がある。「ジョーズ」は巨大なサメと、「エイリアン」は閉鎖された宇宙船の中で正体不明の敵と戦う話である。

 このふたつの傑作には共通するところがある。それは、敵の姿をなかなか見せないことだ。「エイリアン」の敵の姿は、映画が封切られた後ではいろんな形で公開された。今ではフィギアが飾ってあったりもするし、次々に作られた続編では最初から全身像をさらしている。しかし第1作目では、敵である「エイリアン」の姿は部分的にちらりと見えるだけだし、エイリアン自体が体型を変化させていくからますます、観客は登場人物と一緒になって、いつどこからどんな形で襲ってくるかわからない影におびえ続けることになる。海面に現れる背びれから始まる「ジョーズ」のサメも同じである(さすがに体型は変わらないが)。

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対立の「線」

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第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2007-3-21 9:36
例によってあえて単純化するならば、ドラマというのは対立である。具体的な人物と人物にせよ、抽象的な意見と意見にせよ、何らかの対立が存在しないドラマはめったにない(たまにある)。演劇だって同じである。

 さらに単純化するならば、抽象的な概念の対立であっても、それを象徴する具体的な事物の対立に置き換えて視覚的に舞台で表すのが演劇の中心的なやりかたと言っていい。わかりやすく言うならば、「戦争」と「平和」という概念の対立を描くとき、「暴力的な池谷さん」と、「愛を語る松本さん」のリーダー争い、みたいな形で表現するのが演劇の、少なくともありがちなパターンだと言うことだ。

 もちろんこういった対立を背負うのは人物とは限らないのだけど、とりあえず舞台上で登場人物を動かそうと考えるのならば、そういった対立の図式を無視していることはできない。登場人物は、単なる「点」として舞台の上に存在しているのではないからだ。

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「正解」の存在

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第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2007-3-20 9:14
 とりあえずは演出の話として書いておくとしよう。

 演出を考えるとき、僕が「正解」という言葉を使うのは、「そのようにとらえるのが自然である」「そのようにやるのが一番わかりやすい」というような意味だ。そしてそれが、僕個人の感性にとどまらず、ある程度基本として一般化できるようなことについて行っているように思う。もちろん、それ以前に「舞台上でのルール」とでもいうべきものも存在していて、更にそれも「暗黙の了解として」から「破ると命の危険がある」というものまでさまざまだ。が、ここでいう正解というのは、最初に書いたような意味合いでとらえておこう。

 昨日少し話したことだけど、「正解」がきちんと存在することというのは案外に多い。ところが、正解があることに気がつかないまま、あれこれと考えたり行動したりしていることが同じくらい多い。「正解が見つからない」のではなく、「正解があることに気づかない」のである。

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演出担当者の5カ条

カテゴリ : 
第1期 » 芝居作りのノウハウ » 演出
執筆 : 
KAZU 2006-4-5 22:05
1,演出担当者は稽古場で一番元気でなければならない。

 かつて、とあるメンバーが言った名言である。たぶん芝居作りというのは取ってもエネルギーが必要な行為であり(たぶん、ものをつくるというのは何でもそうなんだ)、その芝居作りの中心となるべき演出担当者は、自分自身がエネルギーの固まりで、時に動きを止めてしまいがちなチームを、かきまわし引っ張り回して行かなければならない。役者よりもでかい声を出せ。客席を走り回りあちらこちらから舞台を観よ。おもしろいシーンがあったら大声で笑え。演出担当者の元気が、稽古場を活気づけ、役者やスタッフの創造的なエネルギーを引き出すのである。物静かで考え深げな演出家なんて、プロに任せておけばいい。

2,演出担当者はキャストやスタッフを楽しませなければならない。

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with BACCHUS とは

高校演劇部の顧問として、部員に向けて書いた「演劇部便り」です。演劇づくりに関するマニュアル的なものから組織作りのようなこと、個人的な想いを書いたものまで内容はさまざまです。一応ジャンル分けをしていますが、特定の項目についてお知りになりたいときには、単語で検索をしていただいた方が、興味ある情報を見つけやすいかもしれません。

2期に分かれています。第1期は2002年9月から2009年3月まで。少しでも高いところに登ろうと必死で自らを鍛えていた演劇部でした。「with BACCHUS」の内容もわりあいハードで、量もとても多いです。第2期は2013年から書き始め現在進行形です。動き始めたばかりの演劇部、演劇初心者がほとんどの部員たちにわかりやすいように書いているつもりです。

質問や感想などのコメントをお待ちしています。

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