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with BACCHUS - 逆流

逆流

カテゴリ : 
第1期 » 部活動運営 » 顧問からメッセージ » 新年最初の稽古
執筆 : 
KAZU 2009-1-7 15:05
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 学生にとって、一番何かが切り替わる時期は4月だ。新しいメンバーが増える時期でもある。部員にとってもうひとつ大きい時期は6月だろう。最上級生が引退し、新しい体制でスタートする時期だ。それらにくらべれば、年が切り替わることなどたいした問題ではない。それでもなお、心の中で何かを切り替えてみるのは悪いことではないと思う。新しい体制になって半年、そして次の体制になるまで半年。ちょうど真ん中だ。

 昨年末最後の部活動の時、やっと何かが吹き出してきたようでほっとした。ひとりひとりがそれぞれにいろいろなことを考えていて、でもそれを自分の心の中や身近な数人での話の範囲でとどめているのはあまりよいものではない。特に不満に思うこと、歯がゆく思うことなどは、溜めておけば溜めておくだけ大きくなっていく。まるでせき止められた流れのようなものである。溜まりすぎたら壊れるしかないのだ。
 壊れないためには、時々水を流すって方法もあるのだけど、もっと大事なのは水源をきちんと管理することだと思う。そして、その水源を管理するのは、一人の力では無理だ。結局、たった一人が原因で起こるトラブルなんて言うのはむしろ例外のようなもので、Aさんに原因があるわけでもBさんに原因があるわけでもなく、その二人をつなぐ糸に原因があることの方が多いのである。で、その糸を何とかしようと思うなら、Aさんが我慢してもBさんが頑張ってもダメで、ふたりが問題点を確認して一緒に改善していくしかないのである。ふたりではなく三人だって10人だって同じだ。

 水の流れからの連想なのかもしれないけど、何かを創るっていうのは、川の上流にある島に泳ぎ着くようなものだと思う。逆流だ。一生懸命泳がなければどんどん目的地は遠ざかってしまう。ストップは後退なのである。自分で動く努力をしないで、何とかしようと思わないで、プカプカと気持ちよく浮いているうちに目的地にたどり着くなんていうことは、まずないのである。

 それは人間関係においてもたぶん同じで、誰もが自然に楽に振る舞っていて、それで良好に保てる人間関係というのは、むしろまれなものなのではないだろうか。気持ちよく楽に浮いているだけでは、どんどん思っているのと逆の方向に流されて、ひどい時には滝から落っこちてしまうようなことも多いのではないだろうか。面倒ではあるけど、人間づきあいとか、集団で何かをするとかいうのは、そういうものであるような気がしてならない。

 さらにいえば、世の中で生きていくということだって同じ事だと思う。もし今の君たちがそう感じないとしたら、それは君たちのまわりに、保護者や友達や学校が作ってくれた防波堤があるからで、その防波堤自体がもしかしたらゆっくり目的に向かって進んでいて、君たちは防波堤の中の、波も流れもないプールのような静かな水の中で、冷たいとか気持ちいいとか思っているだけかもしれないのである。もちろん、部活動なんていうものは、流れのないプールの中に作った、練習用の「流れるプール」である。本当の流れの中でおぼれないようにするために、危険のない擬似的な流れの中で、練習をしているわけなのだ。

 やれやれ、気がついたらむしろシリアスで、ずいぶん皮肉っぽい表現になっていたようだ。たとえ練習であっても、その中で傷つけばその痛みは本物だし、その中でつかんだ充実感は大切な宝物だ。今までと同じように今年だって、うまくいかないことも面倒くさいことも、つらいことも悲しいことも、失敗することも怒られることもたくさんあると思うけど、その向こうには、そういう逆流を泳ぎ切らないとたどり着けないすてきな場所が待っているから、みんなで力を合わせて、息を合わせて、声を出して、汗をかきながら、時には笑いながら、時には歯を食いしばって、泳いでいきましょう。
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with BACCHUS とは

高校演劇部の顧問として、部員に向けて書いた「演劇部便り」です。演劇づくりに関するマニュアル的なものから組織作りのようなこと、個人的な想いを書いたものまで内容はさまざまです。一応ジャンル分けをしていますが、特定の項目についてお知りになりたいときには、単語で検索をしていただいた方が、興味ある情報を見つけやすいかもしれません。

2期に分かれています。第1期は2002年9月から2009年3月まで。少しでも高いところに登ろうと必死で自らを鍛えていた演劇部でした。「with BACCHUS」の内容もわりあいハードで、量もとても多いです。第2期は2013年から書き始め現在進行形です。動き始めたばかりの演劇部、演劇初心者がほとんどの部員たちにわかりやすいように書いているつもりです。

質問や感想などのコメントをお待ちしています。

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