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with BACCHUS - 坂道演劇教室

坂道演劇教室

カテゴリ : 
第1期 » 部活動運営 » 顧問からメッセージ
執筆 : 
KAZU 2007-11-2 14:24
 部活が終わって帰る下り坂を、部員と一緒に歩くのは好きだ。3年生が引退する時に一番思い浮かぶのは、稽古や本番以上に、あの帰り道での会話だったりするのは不思議なことだ。実際に一緒に歩いて帰れる時などそれほどある訳じゃないから、ますます不思議な気がする。

 部活動の顧問以外の仕事で忙しい自分にとって、あの道は直にメンバーと話ができる貴重な場である。もちろんそんな難しい話ではなく、冗談を飛ばしたりからかったりからかわれたりするのもとても楽しいけれど、たまに一緒に歩く時、「待ってました」といわんばかりにいろんな質問が出てきたりすると、「みんな頑張っているんだな」としみじみ思う。

 僕の方から振りかぶったアドバイスをするというよりも、今書いたように誰かから質問があったり、逆に僕の方から気になっていることを質問したりすることが多いと思う。具体的に個人に向けられたアドバイスであったり、具体的な仕事に関する指示であったりする場合が多いから、もちろん直接話をしている相手がいるのだけど、むしろそれ以外の人が近くで耳を傾けていてくれたり、話に入ってきてくれるような時はもっとうれしくなる。
 みんなでぞろぞろとまとまって歩く習慣は、いつ頃から生まれたのだろう。僕が顧問になった頃は、稽古が終わるとすぐにミーティングをして、その後で三々五々着替えて変える形だったから、まとまって歩くということはあまりなかったと思う。たぶん、その次か次の代、着替えとミーティングの順番が逆になり(稽古場の戸締まりがしやすくなったのは確か)、学校から駅までの道が少し物騒だと話題になって「まとまって帰れよ」みたいな話をしてからだと思う。

 もちろん別に決まりではないから、いつだってどんどん先に歩く人や行方不明になる人もいたし、別のコースで帰る人もいた。でも僕は(とても個人的な想いだけど)、部活でがんがんやっている時間と、個々人に戻る時間とをつなぐ、中間点のような曖昧なあの時間が好きだ。部員と部員ではなく高校生と高校生、あるいは同じ年頃の人間として、勉強の話やテレビの話をしている雰囲気も良い。「あそこにBGMほしいよね」とか「明日は台詞覚えなきゃな」とか、公式な場では取り上げられにくい発想の断片や、稽古場には押し込めなかった打ち合わせや感想を語りながら歩いているのも好きだ。そしてそういう中に、顧問として、演劇の(遠い)先輩として自分にできるアドバイスなどが自然に入ってきたり、何らかの相談に乗ったりすることができるのが、たぶん僕にとって、稽古場であれこれ言う以上に心地よいのだと思う。

 昨日、稽古場の中ではきちんと説明しきれなかった話があって(たぶん近いうちにここに書くけど)、ぼそぼそと話をしながら歩いていた。気がついたら何人かの2年生がその周りを取り囲んでいて、じっと耳を傾けていてくれたことには、正直ちょっと感動した。

 昨日話したように、僕らは今、現実的な意味でも比喩的な意味でも「次のステージ」にのぼろうとしている。今までこれで良かったはずのことが、全然物足りなくなるはずだし、そうでなければいけないのだと思う。たとえば、僕自身が役者に向かい、「演技」ということを言うようになったのは最近のはずだ。「台詞をきちんと伝えることだけ考えればいい」というアドバイスから「台詞の内容しか伝えていない」という叱咤へ変わってきている。「無理しないでできることを積み上げよう」から「できないことをできるようになるためには、自分が変わらなければならない」と言うようになってきている。

 あの坂道が、みんなの成長の跡を刻むものになればいいと思う。ごくたまに一緒に歩いていられる時、すぐにそこがスペシャルな演劇教室になること「も」できればいいなと思っている。
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with BACCHUS とは

高校演劇部の顧問として、部員に向けて書いた「演劇部便り」です。演劇づくりに関するマニュアル的なものから組織作りのようなこと、個人的な想いを書いたものまで内容はさまざまです。一応ジャンル分けをしていますが、特定の項目についてお知りになりたいときには、単語で検索をしていただいた方が、興味ある情報を見つけやすいかもしれません。

2期に分かれています。第1期は2002年9月から2009年3月まで。少しでも高いところに登ろうと必死で自らを鍛えていた演劇部でした。「with BACCHUS」の内容もわりあいハードで、量もとても多いです。第2期は2013年から書き始め現在進行形です。動き始めたばかりの演劇部、演劇初心者がほとんどの部員たちにわかりやすいように書いているつもりです。

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